作成したブロックを図面内に挿入する為のやり方には幾つかの選択肢があります。
どのような形状のブロックなのかを見ながら選択するやり方と、シンプルにブロック名だけを指定して挿入するやり方。
それぞれの具体的な操作方法については前回までの話で取り上げているので省略しますが、これらのやり方にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
それぞれの特徴を把握しておき、オートキャド(AutoCAD)のプロとして状況に応じて効率が良いやり方を選択していく。
そうした使い分けが出来てくると、自然と操作をする際の引き出しというか、操作の選択肢が増えてくる事になります。
その結果としてオートキャド(AutoCAD)の操作スピードが早くなっていく。
もちろんオートキャド(AutoCAD)の操作が早いだけで、作図する図面の完成が早くなる訳ではなく、図面に関する知識も必要にはなりますが…
それでも操作にもたつくよりも素早く動かせる方が良いに決まっているので、まず出来る事として操作の無駄をなくしていきましょう。
オートキャド(AutoCAD)の機能を知る事によって出来るだけ操作の選択肢を増やしていき、それによって少しずつ操作の無駄をなくしていく。
スキルアップというのはこうしたステップを指すのだと当サイトでは考えています。
ただ、実際には操作に関する知識が増えていくのは少しずつだし、操作の無駄が減っていくのもやっぱり少しずつなんですよね。
これは結構地道な事なので、あまりスキルアップというのを分かりやすく実感するのは難しいかも知れません。
でも大丈夫です。
一日とか二日などのスパンで考えると変化が少ないので差が付きにくいのですが、やはり半年くらいのスパンで考えるとそこには大きな差が出ますから。
地道すぎて分かりやすいとは言えない積み重ねを継続できるかによって、半年後の状態が大きく変わってくる。
これは恐らくどんな仕事でも同じような話があるのではないかと思います。
実際の仕事で色々と見てきて感じる事として、操作する方の知識量とかスキルというのはやっぱり見た目ではあまり分からないんですよね。
なので、何となくオートキャド(AutoCAD)を使っている方と、毎日少しずつ操作を改善している方の違いも分かりにくいと言えば分かりにくい。
でも、ふと気がつくと「いつの間にか」という感じで大きな差が付いているものです。
どこでその差が明確になってくるかというと、作図した図面の完成度とか、作図にかかった時間などにその差が出てくる事になります。
オートキャド(AutoCAD)の操作スピードというのは、図面完成までに掛かる時間という数字で如実に表れてくるもの。
その差が出るまでには少し時間がかかるかも知れませんが、一度そうした差が付いてしまうと、もう埋める事が難しい差になっている、という感じです。
分かりにくいけれど少しずつ差を付けていった訳ですから、その差が明確になった場合に、それをすぐに埋める事が難しいのは当然ですよね。
いくら自分でオートキャド(AutoCAD)に詳しいとかスキルがあると主張しても、作図に掛かる時間がそれ以上に多くを語る訳です。
人の倍くらいの期間をかけてようやく1枚の図面が完成する、というような方がいくら「私は作図が早いです」と言っても誰も信じませんよね。
むしろ自分のスキルを客観的に見る事が出来ていないという事で、逆に評価を落とすことになるのではないかと思います。
それは端から見ると非常にかっこ悪い事なので、当サイトでは自分のスキルについての自己評価をしない事をお勧めします。