AutoCAD(オートキャド)のスキルを高めていき、あまり考えなくても作図が出来るようになること。
このレベルになるには、用意されている様々な機能について知っていき、実際に作図をしていく中で慣れていくことが必要です。
初心者から始めた方は、まずこの状態になるまで色々勉強したり、経験を積んでいくことが重要です。
そのための知識とかについては当サイトで色々書いてきたので、最初の方から読んで頂ければと思います。
そこまで出来るようになると、プロとしてお金を頂くことが出来るレベルと言えるんじゃないかと思います。
そうしたスキルに対して会社はお金を支払いたいと思う訳です。
もちろん独学でそこまでになるのではなく、まずはAutoCAD(オートキャド)を扱う仕事に就いて、会社から教えてもらうのもアリです。
とは言っても、未経験の方がそうした仕事に就くこと自体が結構ハードル高めなので、そんなにスムーズには行かない可能性もまた高い。
仕事で使わない限りなかなかスキルアップは難しく、スキルが高くないと仕事にすること自体が難しい…
こうした「鶏が先か卵が先か」みたいな話は現実としてあるので、やっぱりある程度は自力でスキルを高めることが必要になるかも知れません。
■新機能に疎くなるかどうか
AutoCAD(オートキャド)を無意識に使えるようになってからは、それ以上のスキルと知識はなかなか身につきにくい。
こうした現実は、無意識で使っているから当たり前のようにあって、それが仕事としては良い方向に向かうこともあります。
そのあたりの話は前回は取り上げた通りです。
もちろん毎日AutoCAD(オートキャド)に触れている状態ですから、少しずつやり方が洗練されることはあります。
そうした洗練の先に、少しずつではありますけど操作スピードが早くなっていく、ということになるのは間違いありません。
だけど毎日新しい発見があったり、知らない操作を覚えるというような経験はどうしても少なくなっていきます。
10年以上の経験を持っている方が、いざ自分の知らない機能について色々調べてみると、毎日違う発見があって驚く。
…というようなことは恐らくないです。
そこまでAutoCAD(オートキャド)の機能は膨大ではないので、大抵の機能はもう知っているということになる。
だからこそ、改めてどんな機能があるのかを調べるまでもなく、しっかり使うことが出来る訳です。
ただ、そうした状態になって操作に慣れれば慣れるほど、毎年追加される新しい機能とか、新しい設定などに疎くなりがち。
これは私のまわりを見ても結構よくある現象です。
ベテランにはよくある話で、今まで慣れ親しんできたやり方をもう変えたくない、という気持ちになるんですよね。
新しい機能を使えばもっと効率が良くなると分かっていたとしても。
これは私を含め、ベテランの方が注意しなければならない状態です。
慣れていくことも非常に重要なんですけど、それと並行して、やっぱり新しいやり方とか機能を知ることも重要なんですよね。
これは「バランス良く」で簡単に済まない話ではありますけど、時々自分のやり方を更新する習慣を持っておきたいものです。
■経験があるからこそ
AutoCAD(オートキャド)の経験者、それもベテランの方が自分のやり方を定期的に更新していく。
これは簡単なようでいて、実は結構難しいことなんです。
会社とどのような契約になっているのかによって全然違いますけど、ベテランだとある程度仕事で人に指示を出す側にいる場合が多いはず。
今は色々な雇用形態があるので、ベテランだけど派遣社員だとか、スキルは高いけど個人事業主だとか、そうした難しいところはあるとは思いますが…
経験を積んでいる方の方が、仕事で色々な状況になったとしても、その場に応じた正しい判断が出来る。
これが仕事を頼む側としては非常に助かるので、どうしても経験者には指示を出す役をやってもらいたいと思うものです。
経験が少ない方でも、操作方法さえ分かればAutoCAD(オートキャド)を使って図面を描くことは可能です。
でも、仕事全体をどうやって進めていけば良いのか、みたいな話はそれとはまた別の話になってしまいます。
そうした部分はある程度の経験が必要になってくる。
ベテランの方には、当然というべきか今まで積み上げてきた経験があって、その経験が正しい判断を下す根拠になる訳です。
ここまでは仕事としてごく当たり前の話になるかと思います。
ただ、人に指示を出す役割をずっと続けていくと、人の意見で自分のやり方を変えることが難しくなる場合があります。
仕事上だけではありますが、ずっと人に指示を出していると、自分が絶対に正しいと錯覚してしまうというか…
もちろんその人の性格とかによって全然違いますが、人の意見を聞き入れにくくなってくる、という方も結構いるんです。
そうなると、AutoCAD(オートキャド)の操作でも、人の意見を取り入れて改善するのが難しくなってくる。
結果として、5年以上前のやり方から全く進歩しないままとか、そうした状況は実際にあることなんですよね…
そうなると技術者としてそれ以上進歩することはなく、周囲が進歩していく中で相対的にスキルは下がってしまいます。
こうした状況にならないように、特にベテランの方は注意が必要です。