前回はAutoCAD(オートキャド)のコマンド実行方法として、ショートカットキーをカスタマイズする手順を紹介しました。
例として割り当てたコマンドは「全画層フリーズ解除」で、このコマンドがショートカットキーに割り当てるほどの使用頻度なのかは正直微妙ですが…
自分で選択したコマンドを、自分で選択したショートカットキーに割り当てることが出来る、という流れは掴んで頂けたかと思います。
やり方さえ掴んでしまえば、あとはもう自由にカスタマイズが出来るはずなので、なるべく便利に使えるように色々と考えてみることをおすすめします。
ショートカットキーの一番のメリットは、やはりコマンドを実行する際のスピードにあると当サイトでは考えています。
前回割り当てた設定では、そのまま「F2」キーを押すだけで「全画層フリーズ解除」コマンドが実行出来る。
これはやはり上部に用意してある「全画層フリーズ解除」ボタンをクリックするよりも手順が少ないので、スピードは確実にショートカットキーの方が早いと思います。
人によってはマウスの操作がとんでもなく早くて、中指を「F2」キーに伸ばすよりも早くボタンをクリック出来る方もいるかも知れませんが…
少なくとも私には無理なので、出来るだけ有効にショートカットキーを使っていきたいところです。
今回はそんなショートカットキーのカスタマイズをする際に、どのような基本方針で進めれば良いかについて考えてみたいと思います。
先ほども書きましたが、ショートカットキーのメリットはシンプルにコマンドを実行することが出来るという点にあります。
その反面、キーの組み合わせには物理的な限界があって、全てのコマンドをショートカットキーに割り当てることは難しい。
そんな条件を考えていくと、やはり頻繁に使う機能を優先的に割り当てていく、という考え方がまずは正解ではないかと思います。
特に便利なのが「F1」から始まるファンクションキー。
これは「Ctrl」+「C」などの組み合わせでキーを押す必要がないので、かなり手軽にコマンドを実行することが出来ます。
初期設定でも色々とショートカットキーは割り当てられているものの、設定を変えてみる価値は充分にあるのではないかと思います。
「Ctrl」+「Q」「W」「E」「R」などの組み合わせもかなり押しやすい配置にあるので、出来るだけ使用頻度の高いコマンドを割り当てておくと便利です。
ショートカットキーには使用頻度の高いコマンドを割り当てる、という話がありましたが、それは以前紹介したコマンドエイリアスと全く同じ話内容ですよね。
どちらにより使用頻度の高いコマンドを割り当てるか、という疑問もありますが…
コマンドエイリアスには基本的な作図や編集などのコマンドを割り当てておき、ショートカットキーにはもう少し複雑なコマンド、例えば文字スタイル管理コマンドなどを割り当る。
そんな区分で設定を考えていくのもひとつの選択肢ではないかと思います。
ショートカットキーに割り当てることが出来るコマンドは、コマンドエイリアスとは違って単純にひとつのコマンドだけという訳ではありません。
複数のコマンドを組み合わせたボタンを作成して、そのボタンをショートカットキーに割り当てる、というような使い方も可能です。
ボタンの中身をカスタマイズして組み合わせていくやり方が、実際の仕事で有効に使えるかはやや微妙な気はしますけど…
ひとつずつ丁寧にコマンドを作り上げていくのもAutoCAD(オートキャド)の醍醐味ではないかと思います。