前回はAutoCAD(オートキャド)のコマンドを実行する手段として、メニューバーをどのように使っていけば良いかという点について考えてみました。
もしかしたらあまり馴染みのない操作かも知れませんが、表示しておくだけであれば特に大きな問題にはならないと思います。
そんな理由もあって、メニューバーは一応表示をしておくけれど、コマンドを実行する為のメインの手段としては使わないでおく、という考え方を当サイトではしています。
これは単純に、メニューバーからコマンドを実行する為には少し手間がかかってしまうという理由があるからです。
どうしてもボタンをクリックするだけの操作と比べると一手間多くなってしまうので、作図の効率を考えていくとベストなやり方ではないんですよね。
もちろん好みの問題もありますが、恐らくツールバーやキーボードを使うやり方のほうが手順としては少ないのでスピードは早いはず。
このあたりの判断は個人個人で実際に使ってみて感じて頂ければと思います。
AutoCAD(オートキャド)経験者として書いてみると、今までメニューバーをメインのコマンド実行方法として採用している方には会ったことがないという現実もあります。
余程のこだわりがない限り、そこまで偏った操作方法にはやっぱりならないのでしょう。
と、メニューバーについての話はこのあたりにしておいて…
今までマウスを使ってコマンドを実行する手段を色々と紹介してきましたが、今回からは少し方向性が違うやり方として、キーボードを使ったコマンド実行方法を紹介していこうと思います。
まずはキーボードを使うやり方で最も普通の手段について考えてみると…
そのままコマンド名を全て入力して「Enter」を押す、というやり方が考えられます。
このやり方では、線分を引きたい時は「LINE」+「Enter」を、移動したい時には「MOVE」+「Enter」を押す、というような手順で操作を進めていくことになります
これは非常にシンプルなやり方で、分かりやすさもあるのですが、さすがに単純すぎるのでカスタマイズの出番がないという問題が…
結局コマンド名を全て入力するというやり方が基本としてあるので、何か設定を変えようと思っても、変えることが出来る部分がないんですよね。
これは考えてみると当たり前なので、今さら何をという話でもありますが。
コマンド名を全て入力するやり方を採用する場合には、そのやり方をカスタマイズする方法は特にないので詳しく説明することは出来ません。
なので次のステップに話を進めて、コマンド名の文字を一部だけを入力して「Enter」を押す、というコマンドエイリアスのカスタマイズをここでは考えてみましょう。
コマンドエイリアスの特徴をまずは考えてみると、長いコマンド名でも任意の文字列に割り当てることで、少ない入力でコマンドを実行出来るというメリットがあります。
デメリットとしては、割り当てることが出来るコマンドの数に限りがあるという点と、全角入力になってしまいがちという点があります。
このあたりのデメリットはカスタマイズでも解消することは出来ませんが、メリットを生かして便利にすることは出来そうな感じがします。
コマンドエイリアスの初期設定を調べてみると、線分コマンド「LINE」は「L」に、移動コマンド「MOVE」は「M」に割り当てられていることが分かります。
線分コマンドも移動コマンドも文字数は4文字と短いですが、それでも4文字入力が必要なところを1文字入力で済むというのは大きなメリットです。
ちょっと長くなってしまったので次回に続きます。