さて…
今まで何回かに分けてAutoCAD(オートキャド)の作図系機能について色々と説明をしていきましたが、そろそろ基本的な機能の紹介は終わりになります。
これでバリバリと図面を作図出来る、という感じでは残念ながらありませんが、ひとまず基本的な作図機能については知ることが出来たのではないかと思います。
次に覚えるべき項目は編集系の機能になるので、次のカテゴリではそのあたりの話を色々としていこうと考えています。
ただ、その前に作図系機能でいくつか説明が出来ていない結構重要な機能があるので、今回はそのあたりについて少し触れておきたいと思います。
作図系機能でまだ取り上げていないのは、文字の記入と寸法線の記入関連の機能です。
図面を構成する要素として、線や円をはじめとする様々な形状を作成する機能を色々と紹介してきた訳ですが、もちろんそれだけでは図面として充分とは言えません。
文字による説明があって、寸法線による寸法の指定があって、はじめて図面は情報を伝達するという役割を果たすことが出来るんです。
図面で単純に図形だけが表現されていたとしても、その線が何を意味しているのかは、文字の情報で補完されなければ分からない場合が多いです。
そのために、図面には文字情報が必要不可欠になってくる、という事です。
また、どんなに情報を詰め込んだ図面だったとしても、寸法が記入されていないとその数値を具体的に伝えていく事が出来ません。
このあたりを考えると、やはり文字と同様に、寸法線も図面を構成する要素として必要不可欠な存在という事になると思います。
…と、色々と書いてみましたが、結局は文字情報と寸法線による寸法指定がない限り、図面は図面としての役割を果たすことが出来ないという事です。
これは恐らくどのような種類の図面でも同じではないかと思います。
地図などの図面であればあまり寸法線が重要になってくる事はありませんが、文字情報がない限り地図はそれほど有益な情報とはなり得ません。
という感じで、図面内に文字や寸法が多いとか少ないなどはありつつも、どちらの要素も完全にない図面というのは存在しないはずです。
そんな重要な要素について、この作図系機能を紹介していくカテゴリで取り上げなかったのは、もちろんきちんとした理由があります。
それはなぜかと言うと、単純に文字機能も寸法機能も色々な設定などが多くなってくるので、別のカテゴリでしっかりと説明をしたい。
そうした思いがあるからです。
作図系機能の中で取り上げるにはボリュームが多すぎてしまい、ちょっと説明としては長くなりすぎて分かりにくくなってしまいそうな雰囲気があります。
それならば、それぞれ文字と寸法のカテゴリを作成して、その中で設定などを含めて詳しく説明していく方が良いのではないか…
というのが当サイトの見解です。
そんな訳で今回のカテゴリでは、まず本当に基本的な機能として、色々な線や円で構成された要素を作成する方法についての紹介で終わることにします。
これらの操作を踏まえて、今後説明していく文字や寸法関連の設定や操作を覚えていけば、かなり良い感じにステップアップ出来るのではないかと思います。
これがこのカテゴリで文字や寸法についての説明をしない理由になります。
ちょっと言い訳のような雰囲気が漂ってきていますが、ある程度割り切って順番に覚えていく必要があるのは確かです。
ここでは線や円などの図形を作成する機能を覚えておき、文字や寸法線についてはまた別の機会に覚えていくことにしましょう。
恐らくその方が覚えるには効率が良いはずですから。
ということで、次回のカテゴリからは編集系の機能について色々と説明をしていきたいと思います。