前回は少し私の昔話的な、ちょっと変な話になってしまいました。
昔のことを思い出してみると、私もちょっとは進歩しているのかも…
とか思ったりしますが、そもそも昔のレベルが低すぎたという可能性もあるので、継続して勉強していかなくてはと思い直しています。
ただ、やはり単純にAutoCAD(オートキャド)の機能とその名称を覚えるだけでは、いざ図面を作図する時にかなり戸惑う事になってしまいます。
この機能で図面を描く時にはどう使うかとか、他の機能を組み合わせて使うことなどを意識していくと、かなり違った結果になるので、意識しておく事をお勧めします。
さて、こうしたお説教みたいな話はもう終わりにして、今回はもう少し具体的な話に戻って、円を作成する機能を紹介していきます。
これもどのような図面を作図するかによりますが、図面内には直線だけではなく、結構な割合で円が存在しているものです。
そうした線を作図する為にはどうするか、というあたりの話が今回のテーマになります。
AutoCAD(オートキャド)上で円を作図する機能として、「CIRCLE」というまさにそのままとう感じのコマンドが用意されています。
まずは実際に作図してみましょう、と言うことで、今回はリボンのボタンをクリックして円の作図を試してみることにしましょう。
リボンの中にある円ボタンの下側をクリックすると上記のような画面が出てきて、色々なパターンで円を作図する事が出来るんだな…という事が分かります。
この中からどれを使うかという話ですが、まずは中心点を指定して半径を入力するというやり方が一般的になるので、そのやり方で今回は説明を進めます。
コマンドを実行すると上記のような表示が出るので、円を作図したい位置の中心を画面上からクリック、もしくは座標入力をします。
任意の適当な点ではなく、既に作成した線分の端点とか、そういったある程度意味のある点を指定する場合が多くなる、というのは前回の話と同じ趣旨です。
ここでは既に作図された水平線の端点を指定してみました。
そうすると上記のように円の大きさを指定する状態になっていて、これで画面上から任意の点を指定する事で、自由な大きさの円を作図する事が出来ます。
ただ、半径を特に指定しない円というのは図面ではあまり登場してこないので、ここでキーボードから直接半径を入力する場合が多いと思います。
今回は適当ではありますが「700」と入力して「Enter」を押しましょう。
これで、作成された線分の端点を中心とした、半径700mmの線分を作成することが出来ました。
一度作成した円は色々な加工が出来て、もちろんトリムコマンドなどを使って円を途中で切ることも自由自在なので、色々と試してみましょう。
例えば建物の平面図などを作図する場合には、線分に沿って円を切っていき、扉の表現をすることも簡単に出来ます。
かなり適当な形状にはなっていますが、こうなると少し図面っぽくなってきますよね。
上図は単純に線分と円弧を組み合わせているだけの状態ではありますが…
こうして単純な線分や円弧を正確な数値で記入して組み合わせる事によって、その線や円が意味のある図形になっていく訳です。
こうしたシンプルな線や円を組み合わせていき、さらに文字や寸法を記入していく事によって図面は構成されているんです。
複雑な図面であっても、構成する要素を細かく分解していくと、こうして非常に単純な図形であり単純な操作になっていくものです。
このあたりを意識していくと、単純に機能を覚える感覚が少なくなって面白くなってくるので、そんな感じで覚えていく事をお勧めします。