AutoCAD(オートキャド)を使って仕事をする環境と言うことで、前回はかなりシンプルにではありますが、パソコンまわりの環境について考えてみました。
どのような図面を作図するのかによって少し話が変わってくるのですが、色々な資料や図面を拡げることが多いので、袖机があった方が便利です。
という、割と当たり前の話を取り上げましたが、こうした部分で意外性のあることを考える必要はなく、当たり前の事を確実に実行した方が良いです。
長期間仕事をする事になる訳ですから、少しでもスムーズな状態というか、無駄がない状態を作れるかどうかがポイントになってきます。
ちょっと極端な例で話をしてみると…
自分の家でお風呂に入る為には、お風呂の入り口前に置いてあるダンボールの荷物をどかさないといけない、という状況を考えてみてください。
お風呂に入る前に荷物をどかして、お風呂から出たらまたその荷物をお風呂の前に戻す、という事を毎日繰り返す必要があるとしたら…
これは言うまでもありませんが、非常に面倒くさい状態ですよね。
お風呂に入るのは1年に1回であれば、その都度荷物をどかせば良いと思ってしまいますけど、毎日こうした作業を繰り返すのは無駄でしかありません。
それならば、押し入れの中を整理してそこにダンボールを入れてしまった方が、最初は大変ですが長い目で見れば効率が良いという事になります。
ちょっと強引な感じもしますが、オートキャド(AutoCAD)を使う環境を整える事も、これと同じような考え方が出来る訳です。
最初に少し時間と労力をかけてでもスムーズに仕事が出来る環境を整えてしまう方が、長い目で見れば効率が良いんです。
人間はどのような環境にも慣れてしまうという能力を持っているので、最初に少し不便な環境で始めてしまっても、その不便な環境に慣れてしまう。
この「慣れ」はあまり良い方向のものではないのですが、多少の不便であれば「まあ良いか」という感じでどうしても慣れてしまいがち。
なので、出来ればオートキャド(AutoCAD)を設定する際には、最初に作業環境にこだわっておいた方が良いと私は思っています。
さて、少し話が逸れましたが、オートキャド(AutoCAD)を操作する際にディスプレイをどうするか、という事をここでは考えてみましょう。
まずは当たり前の話として、ディスプレイに表示される内容は多い方が良いので、ディスプレイは大きい方が有利だという話があります。
だから最大サイズのディスプレイを選択すれば良い、という話もひとつの選択肢としてもちろんあるのですが…
コストを意識する事も重要なので、かかるコストと得られるメリットのバランスを考えていく必要があります。
そうすると、ディスプレイのサイズは24インチ~27インチ程度の一般的な製品を選択すれば大きな問題はない、という結論になります。
ラインナップを見ていくと、もっと大きなサイズも選択は出来るのですが、かかるコストは大きくなる反面、作業性のアップはそこまで大きくはありません。
そうしたバランスを考えると、一般的なサイズで価格も安価な24インチでも充分仕事は出来るという結論になる訳です。
メーカーにもよりますが、恐らく2万円を切るくらいの値段で購入出来るはずで、スペックとしてはそれで充分だと思います。
解像度が高いタイプなどはかなり高額になりますが、オートキャド(AutoCAD)を使う事だけを考えると、そこまでのスペックは恐らく必要ありません。
また、かなり安価な製品であれば、2個購入して2画面でオートキャド(AutoCAD)を使うという選択肢もかなり手軽に実現が出来ます。
これはディスプレイ4個で、オートキャド(AutoCAD)を使うには少し過剰な感じもありますが…
ハイスペックで高価なディスプレイを1個購入するのであれば、標準的なスペックのディスプレイを2個購入した方が、作業効率は高くなるかも知れません。
もちろんこのあたりの話は個人の好みによって大きく変わりますけど、選択肢のひとつとしてディスプレイ2個はかなり現実的なのではないかと思います。