オートキャド(AutoCAD)の印刷画面には右下に矢印のようなボタンがあって、そこをクリックするとさらに詳細メニューが表示されます。
詳細メニューというとちょっと大げさな感じで、見てみると色々な項目があるのでちょっと身構えてしまいそうですが…
実際に設定する項目はそれ程多くないので、ポイントを絞って覚えてしまえば特に困るような事はないのではないかと思います。
・印刷スタイルテーブル(ペン割り当て)
・シェーディングビューポートオプション
・印刷オプション
・図面の方向
追加で表示されるメニューには上記の項目があり、前回は「シェーディングビューポートオプション」と「印刷オプション」について説明をしました。
今回は残りの項目について説明していきますが、まずは簡単な設定である「図面の方向」から。
□図面の方向
これはもう単純に、用紙に対して縦向きに印刷するのか、あるいは横向きに印刷をするのかを設定するだけです。
一般的な図面はA1サイズでもA3サイズでも横向きなので、縦長の作図対象を1枚の図面に納めるなどの特殊なパターンがない限りは「横」を選択しておけば問題ありません。
□印刷スタイルテーブル
今までの印刷画面では、どのプリンタで印刷するのかを設定し、どのような用紙サイズにするかを指定して、印刷する範囲を細かく設定してきました。
こうした細かい設定をしていく事で、イメージしたような印刷結果が得られる訳ですが、最後に必要となってくるのが「どんな印刷スタイルを使うか」という設定。
印刷スタイルについてはこのカテゴリの前半で詳しく説明をしているので、ここで改めて同じ話をするのはやめておきますが…
要するに「それぞれの色をどのような太さで印刷するか、そしてそれはカラーなのかモノクロなのか」というところを細かく調整した設定ファイルを印刷スタイルと呼びます。
印刷スタイルを正しく設定する事によって、印刷された図面の見た目が非常に良くなります。
もちろんその逆もあって、正しい印刷スタイルを設定出来ていないと、せっかく作図した図面が全然見づらい図面として印刷されたりします。
オートキャド(AutoCAD)のデータだけが活用されるのであれば、データ上で線分が存在していればそれで済みます。
しかし今のところは、オートキャド(AutoCAD)で作図した図面であっても、最終的には紙に印刷して使う場合がほとんどです。
つまり、せっかくデータとして綺麗に作図をしたとしても、印刷設定が適切に設定出来ていないという事だけで、その図面の評価は悪くなってしまうという事です。
もちろん印刷スタイルが全てで、作図してきた内容がどうでも良いという話ではなく、どちらも重要な要素という意味です。
オートキャド(AutoCAD)を使って作図する図面は、どのような図面を作図するかはともかくとして、以下の条件を満たしている事が求められます。
・まずは間違いのない正確な図面である事
・図面として見やすい事
・必要なタイミングで図面が出来上がっている事
最後の項目はオートキャド(AutoCAD)の操作とはあまり関係がありませんが、見やすいという事は図面ととしてやはり必須の条件なんですよね。
なので、図面をどのような印刷スタイルで印刷するのかは非常に重要な設定だと言えるでしょう。
印刷スタイルの設定は会社で共通設定という感じになっている事がほとんどなので、自分で新しく作成などをする必要もないと思います。
そしてきっとA1サイズの図面を印刷する場合とA3サイズの図面を印刷する場合とで、印刷スタイルは分けているはず。
なので、印刷する用紙サイズによって印刷スタイルを切り替えていく、というような設定のやり方をしていけば問題はないと思います。