さて。
振り返ってみるとかなり長い話になってしまいましたが、オートキャド(AutoCAD)の図面データに関する話は今回で終わりです。
まとめの話は前回で一通り網羅したので、今回は機能の紹介などの話ではなく、データについて最後に伝えたい事を書いてみます。
オートキャド(AutoCAD)のデータをうまく活用するためには、覚えておいた方が良い設定や機能は結構多いかも知れません。
しかしそれは、図面データを便利に使いこなしていく事、図面データをしっかり保護していく上で必要な知識ばかりです。
なので、非常に面倒だと感じるかも知れませんが、最初が肝心だと思ってしっかりとデータ関連の知識を積極的に仕入れてみた方が良いと思います。
そこで仕入れた知識というのは、今後オートキャド(AutoCAD)を使った仕事を円滑に進めていくために役立ってくれるはずですから。
もちろん知識だけで終わるのではなく、実際に仕事でオートキャド(AutoCAD)のデータに触れていくのも重要なことです。
必要な知識がある程度揃ったら、後は実際にやってみる事でスキルアップは進んでいくものです。
ただ、少し残念なのが…
そうやって操作や設定に慣れていったとしても、作図しているデータが何らかの原因で消えてしまうようなトラブルを避ける事は難しい、という現実があります。
いくら最初は気をつけていたとしても、慣れてくるにつれてデータ保存に神経をとがらせ続けるのが難しくなってくるものです。
そして忘れた頃に突然データ関連のトラブルというのはやってくる。
人間がやる事ですからやっぱり完璧なことなんてなくて、データ保存などの操作が当たり前になってきた頃にそうしたトラブルは発生する可能性が高くなります。
これはもう「いつか起こること」なので仕方がないと考えるしかなくて、それに対してきちんと対策が出来ているかどうかが重要になってきます。
人間の手で完全にデータを保護するのは難しいので、そこはオートキャド(AutoCAD)などの力を借りてなんとかするという考え方です。
例えば自動保存機能をしっかりと使っていれば、万が一の場合のダメージも20分程度作業が戻るだけで済むので、そこまで大きな問題にはなりません。
データのバックアップも自動的に実行するようにしておけば、ハードディスクが壊れてしまった場合でもやはり影響は限定的になります。
こうしたトラブルが発生するのは仕方がないので、それに対してどこまで想定してきちんと対策が出来ているか。
これが大事なんです。
このカテゴリで説明してきた色々なことは結局「作図したデータを保護する」という目的だけの為にあると言っても良いくらいです。
データの扱いが上手くいかず、データが消えてしまうと何時間分かそれ以上の時間を使って作業した内容が消えてしまう場合もあります。
そうなる前に、最初にある程度時間をかけてでも、データに関する知識や設定などを覚えておいた方が、長い目でみると時間を有効に使っている事になるのではないかと思います。
このカテゴリで伝えたいことはこれに尽きます。
ちなみに余談ですが…
こうして「データを消さないように」みたいな説明をしつこく繰り返してきた訳ですが、そうした話をしているこの文章データをかなりの量なくしてしまいました。
前日に書いた文章のデータがあって、その続きを書こうとしてファイルを開いたら、その前日の状態のままになっていて昨日書いた文章が全然ありません。
色々データを探したものの結局見つからず…原因として考えられるのは「上書き保存を忘れた」という単純な理由だけ。
よりによって「データを守る為には知識が必要」とか偉そうな事を書いているその文章を保存していないとか恥ずかしい話です。
ただ、自分でやっておいて偉そうな事を言うようですが、こうしたびっくりするような失敗はいつでもあり得るものです。
自動保存などの色々な設定も大事なのですが、結局は定期的に上書き保存する事がデータを守る為には最も有効だという話でした。