このカテゴリでは、オートキャド(AutoCAD)を使って作図する図面のデータについて色々と話をしてきました。
ただ、そろそろネタが尽きた感じもあるのでそろそろ次の話に進んでいこうと思います。
図面データを管理していく中で重要なのは、作図する図面がどのようなデータになっているのかを把握して、そのデータをうまく使っていき、なおかつ保護していくこと。
それさえ出来ればオートキャド(AutoCAD)の図面データについてはもう覚えることはない、という状態になると思います。
その為に必要な知識ということで、今まで色々な話題に触れてきた訳ですが、今回はそのあたりの話を振り返りつつ情報をまとめてみる事にしましょう。
□図面データの形式
オートキャド(AutoCAD)で作図した図面データは「.dwg」という拡張子のデータで保存される事になります。
拡張子というのは、ソフトごとに決められたファイルの形式で、オートキャド(AutoCAD)の場合はそれが「.dwg」になっている、という感じです。
作図した図面の名前は自分で付ける事が出来て、ファイル名として管理されるデータは以下のようなパターンになります。
ファイル名.dwg
ファイル名をどのように付けるのかは自由ですが、ある程度そのデータがどんな図面なのかを表していた方が分かりやすいでしょう。
また、その図面がどんなプロジェクトで使用されるのか。
それが分かるようになっているとなお良いです。
かと言って長すぎるファイル名だと逆に分かりにくくなったりもするので、そのバランスが難しいところでもあります。
そのあたりはそもそも正解がある話でもないので、色々と実際に試してみて改良していけば良いのではないかと思います。
□ファイル管理系のコマンド
図面データを開いたり新しく作成したり保存したり、というファイル管理系のコマンドは色々と用意されています。
中でも頻繁に使う事になるのは以下のようなコマンドになると思います。
・新規作成(NEW)
・図面データの保存(QSAVE)
・図面データを開く(OPEN)
・図面の名前を変えて保存(SAVEAS)
図面を新規作成して作図を進めていき、その図面を定期的に保存していく。
そして作図途中の図面を開き、編集した後に改めて上書き保存したり。
そんな流れで作図を進めていくのがオートキャド(AutoCAD)の基本的な作図手順という事になります。
ただ、新規作成で図面を作図し始めると、画層や文字スタイルや寸法スタイルなどの設定をゼロから構築していかなければなりません。
もちろんオートキャド(AutoCAD)として必要な作業なので、きっちり設定をしていく必要があるのは間違いありませんが…
そうした手間を省略するために、作図完了した図面を開いて、名前を変えて保存する事で、その図面の設定を保持したまま新しい図面を作図するというやり方もあります。
このやり方は結構楽なのでお勧めです。
□名前削除(PURGE)機能
既に作図している図面をベースにして、画層や文字スタイルなどの設定を保持したまま新規作図を開始するというやり方は非常に便利です。
ただ、そうしたやり方を繰り返していくと、自然と画層や文字スタイルなどの設定が少しずつ増えていくことになります。
それはそんなに悪い事でもありませんが、余分な画層などが増えすぎてしまうと作図の効率が悪くなってしまいます。
そんな時には「その図面で使っていない設定を削除する」という機能がある名前削除(PURGE)コマンドです。
このコマンドを実行すると、不要な設定などのデータが消えるので、図面データが整理されて綺麗になるというメリットがあります。
図面データをメールで送る際にも、データ容量が少ない方が楽なので、定期的に名前削除をしていく事をお勧めします。