オートキャド(AutoCAD)で作図している画面を拡大したり縮小したり、あるいは画面を移動したりする際にホイールマウスを使うと便利。
ちょっと普通すぎる話ではありますが、前回はそんな便利な使い方を紹介しました。
もうかなり昔の話になりますが、オートキャド(AutoCAD)にこうしたホイールマウスを使った便利な機能が付いていない時代もありました。
昔のマウスにはホイールが付いていなかったので、当然ホイールを利用した機能も付けられる訳がないのは当たり前ですよね。
私はホイールマウスがない自体からオートキャド(AutoCAD)を使っているので、この機能が登場した時はもう本当に衝撃を受けた記憶があります。
こんなに便利な機能が出来たのか、と。
今はもう当たり前のように使っている機能ですが、この機能が存在しなかった時代もあったんです。
当時は当然今よりも効率が悪い状態でオートキャド(AutoCAD)の画面を切り替えていて、私は「ダイナミック」という機能を愛用していました。
このズーム(ZOOM)機能の「ダイナミック」を使ってみると、拡大と画面移動が同時に出来る感じがあって意外に便利に感じるのではないかと思います。
とは言っても、やっぱりホイールマウスを使った方が便利なので、今はダイナミック機能の全然使っていませんが…
オートキャド(AutoCAD)は毎年少しずつ進歩しているので、新しいやり方を自分の中に取り入れて自分のスキルも少しずつ高めていく。
これは簡単そうに聞こえるのですが、経験を積んで操作に慣れてきた後では結構難しい事だったりするんですよね。
自分のやり方がある程度固まった後でそれを壊して組み直していく。
これは「今までのやり方でも80点かも知れないけれど、100点を目指せる可能性があるやり方に変えて一時的に40点まで落ちる」みたいなイメージです。
80点のままでも充分に快適なので、それを自分から望んで壊すのは思いの外難しいはず。
しかも苦労してその操作に慣れた後で、また新しいやり方を取り入れる為に自分のやり方をもう一度壊して組み立て直す。
こうした繰り返しを続けるのは非常に苦しいものがあって、だから大抵の人はそこまで徹底したやったりはしません。
だからこそ、そうして少しずつ自分のやり方を変えて進化していく方には、プロとして大きな価値があると思います。
これは読んで頂いている方の為に書いているのもありますが、ついつい現状に満足してしまいがちな自分に向けての言葉でもあります。
さて、少し話が脱線してしまいましたが、今回はオートキャド(AutoCAD)の表示関連機能のひとつ「再作図」機能を紹介してみたいと思います。
再作図という機能は、作図した要素を画面上で再度作図して、画面表示をリセットする機能です。
同じような機能として再表示というコマンドもあるのですが、こちらは使ってもあまり効果がないので紹介しなくても良いかと思っています。
再作図機能によって具体的にどんな事が起こるかというと…
・表示されている要素が一度整理される
・ハッチングなどの表示順序を正しい設定に戻す
・ズームでの表示範囲が適切にリセットされる
というような効果があります。
特に再作図を使いたくなるのが「いつの間にかハッチングが前面に表示されてしまっているので元に戻したい」という状況です。
コマンドの手順は非常に簡単で、コマンドラインに「REGEN」と入力して「Enter」を押すだけ。
コマンドを実行すると上記のような表示が出てコマンドは完了です。