前回はAutoCAD(オートキャド)を使って図面を描く仕事をする際に、プロとして求められるのはどんなことなのか、という点について考えてみました。
作図スピードが早くて図面完成までの時間が短いく、なおかつ完成した図面には間違いがない、という状態がプロには求められる、という話でした。
これはAutoCAD(オートキャド)を使う仕事をしている方、あるいはこれからそれを仕事にしようとしている方が目指すべき到達点です。
そのために操作を効率化したり、あるいは完成した図面をチェックする習慣を身につけたりして、少しずつそのレベルを目指していくことになります。
ここまでの話は今までも何度か取り上げている、割と一般的な内容ではないかと思います。
このカテゴリではそこからもう少し進んだ話として、ある程度その水準を満たした後でどんな展開になるのかについて考えてみることにしましょう。
例えばAutoCAD(オートキャド)を使って図面を描く仕事をしていて、ある程度の操作スピードと正確さを持っているとしましょう。
作図が早くて正確な図面を描く、というスキルを併せ持つ方というのは意外に少ないので、この段階である程度仕事には困らない状態になることが予想されます。
ただ、それがいつまで続くのかを考えた時に、ちょっと心配になることもあると思います。
操作スピードというのはAutoCAD(オートキャド)に慣れれば慣れるほどに早くなっていく、というような話を前回はしました。
しかし年齢的な要素を考えた時に、そのまま右肩上がりでスピードが上がっていくのか、考えてみるとちょっと心配ですよね。
少々回りくどい表現をしてしまいました。
AutoCAD(オートキャド)の操作スピードというのは、操作に慣れることで一定の水準まで上がっていきますが、年齢を重ねるにつれて下がってくる場合もある。
今回はこれを伝えたかったんです。
AutoCAD(オートキャド)を使って図面を描く仕事は、かなりの集中力を必要とする仕事で、だからこそそれが出来る方に価値がある訳です。
しかし集中力というのは一般的に、年齢が上がっていくに従ってその持続時間が短くなってくる傾向にあります。
集中力が切れた状態でも作図は出来ますけど、どうしても完全に集中した状態と比べると、スピードも正確さも劣ってしまう。
これは年齢を重ねるにつれて良化することはなく、むしろ悪化する方向に進みます。
もちろん一気に悪化することはないので、ある程度の水準を保っていくことは可能だとは思います。
しかし例えば60代後半の方が、20代前半の若くて意欲がある方に操作スピードで対抗できるかというと、これはなかなか難しいと言わざるを得ません。
単純に集中力の持続時間や手の早さなどを比較してしまうと、どうしても若い方との勝負は分が悪くなってくる。
これは残念ではありますが、どうしても逃げることが出来ない現実としてある訳です。
いや、私はそんなことはなく、まだ若い人に劣っているとは思わない。
そう考える方もたくさんいらっしゃるかも知れませんが…
やはり現実を考えていくと、そこはどうしても分が悪い勝負ではないかと当サイトでは考えています。
そのあたりの流れを意識していくと…
AutoCAD(オートキャド)の操作を覚えて仕事にしたあと、何歳まで同じ仕事をしていくかについて考えてしまいますよね。
例えば50歳になっても図面を描く仕事をしているけれど、10年後60歳になったときに、まだ同じ仕事をしているのだろうか、と。
これは若い時にはあまり考えにくいことではありますが、先のことについては一度意識してみると良いのではないかと思います。