このカテゴリでは、オートキャド(AutoCAD)のデータに関する色々な話を取り上げていこうと思っています。
作図した図面が紙で管理されるのではなく、電子データとしてパソコンの中で管理されるというのがCADの大きな特徴です。
そのデータをどのように扱うかを知っておく事は、CADを使いこなしていく上で非常に重要な要素だと言えるでしょう。
まあデータ管理と言っても別にそれほど難しい話でもないので、「CADを使いこなしていく上で…」とかはちょっと大げさすぎですが。
ただ、CADデータの扱いを軽視して、せっかく作図した図面が跡形もなく消え去ってしまった、という残念な事故も時にはあります。
紙の図面では仮に図面が破れてしまったとしても、その残骸くらいは残ります。
破れてしまった図面のかけらが何かの役に立つかというと、まあそれ程役に立つものではないのですが…それでも若干何かが残るのは間違いありません。
しかしCADデータが消えてしまうと、もう完全に消滅してしまい、残骸も何も残らないという特徴があります。
0か1か、というデジタルの特徴として、データがあるかないかはもうはっきりしている訳です。
データがなくなってしまった時になって後悔しても遅いというか、その時にこちらで何か出来る事というのは全然なりません。
なので、作図した図面のデータというのはしっかりと管理していかなければならない、という当たり前の結論に至ります。
オートキャド(AutoCAD)を使って図面を描く以上、こうした残念な状態にならないように、データの管理などについてきちんと知っておいた方が良いです。
と言うことで、今回はまずオートキャド(AutoCAD)のデータ形式について、基本的な話からスタートする事にします。
まずは図面データの拡張子が何かという話から。
オートキャド(AutoCAD)で作図した図面データは、どんな図面であっても「dwg」と呼ばれる拡張子を持っています。
拡張子というのは、そのデータがどのような種類のデータなのかを表す為のもので、「dwg」はオートキャド(AutoCAD)のデータという意味があるんです。
オートキャド(AutoCAD)で作図したデータだから「dwg」という拡張子になるし、「dwg」という拡張子だからこそオートキャド(AutoCAD)で開く事が出来る。
拡張子というのはそうした意味合いを持っています。
私が当サイトの解説をする際に、サンプルとして色々な図面を例に出して説明をしていますが、その際に作った図面データがこちら。
図面データとして「解説.dwg」というファイル名が表示されている事が分かります。
まずはデータの基本として以下のようなルールがあるので、ここでざっと覚えてしまいましょう。
・オートキャド(AutoCAD)の図面は「図面名(任意).dwg」が基本となる
・図面名を一般的には「ファイル名」と呼ぶ
・ファイル名はどんな図面なのかを表すので分かりやすい名前が望ましい
・ファイル名は随時変更する事が出来る
・拡張子もやろうと思えば変更出来るけどあまりメリットがない
という感じです。
先ほど例に出した「解説.dwg」がファイル名として分かりやすいかというと、正直なところ実際はそれ程分かりやすくはありません。
そもそも何の解説なのかが曖昧なので、結局は図面データを開いて見ない限りは内容が分かりにくいというのがその理由です。
ならばどんなファイル名が良いのか、という事を考えると意外に難しいものがありますが…
今回はまずオートキャド(AutoCAD)の拡張子とファイル名の関係について覚えておく事にしましょう。