さて…
今まで色々とオートキャド(AutoCAD)の初期設定についての細かい話を取り上げてきましたが、そろそろ作図の機能を説明していこうと考えています。
快適に作図が出来るようにという目的で、様々な設定を調整していく事によって、業務は少しずつ無駄がなくなっていきます。
しかし、これは当たり前の話ではありますが、やっぱりCADは図面を作図してこそのツールで、実際に作図をしないまま設定だけをやっても仕方がないんですよね。
設定は作図しながらでも変更していくことは出来ますから、ある程度大まかな準備が整ったら、早速実際の作図をやった方が良いです。
ゴルフやテニスなどのスポーツで考えると、映像を何度も見てスイングの見本を研究して、実際に腕をどこの高さにして…とかを考えるのも大事ではあります。
しかしそんな研究をするよりも、何度か実際にスイングして球を打ってみる事の方が、上達のためになる場合が多いのではないでしょうか。
オートキャド(AutoCAD)もそれと同じで、設定をこうした方が効率が良さそう…とか考えていくのも良いですが、実際に自分で使ってみる方が遙かに上達は早いです。
なので、ある程度設定が整った状態になったら、あとはそれを実際に操作していく中で少しずつ改善していけば良い、という事です。
このような感じで実際に操作をしてみる方がほとんどで、設定が完璧に整うまで実際の作図はしない、という方はいないでしょう。
もしそんな方がいたとしたら、恐らく今の段階でも作図を始めることは出来ていないと思うし、今後もずっと作図にはかかれないはずです。
なぜかというと、操作の設定が完璧に整う事などないから。
オートキャド(AutoCAD)のバージョンが上がったり、自分のスキルが上がって少し操作のやり方が変わったりして、少しずつ自分やり方は変わっていきます。
そうした時間の経過などを無視して、完璧な設定を整えることを目指すのは全然現実的ではないし、それでは仕事にもなりません。
なので、実際に仕事をしながら少しずつ改善をして完璧に近付けていく。
こうした考え方をするのが現実的ではないかと思います。
ここで少し仕事の改善について考えてみると、「改善し続けるのがプロの仕事です」と言うのは簡単ですが、実際には結構大変な事でもあります。
毎日使っているツールに対してずっと「もっと良いやり方はないのか」と考え続ける訳ですから、そう簡単にはいかない事は何となく想像出来るのではないかと思います。
仕事で毎日同じ事を繰り返している時には、今までのやり方を改善出来ないか? というような検討をする事は難しいものです。
別に何も新しいことをしていない訳ですから、慣れてくるとあまり考えなくても仕事が出来るような状態になってきますから。
毎日同じ事を繰り返すというのは、慣れていることなので失敗も少ないし、仕事をしても疲れないので楽だという事もあります。
でも楽をしていると改善は見つからない傾向にあるので、色々なことを試して失敗したりして、少しずつ良いやり方を見つけていくしかない。
このあたりに仕事のやり方を改善することの難しさがあるのだと思います。
偉そうなことを書いている私自身も、かなり気をつけていないと、すぐに楽な方向に向かって毎日仕事をするようになってしまいます。
仕事で楽をする為に経験を積んだのかな…と思うくらいに。
と言うことで、少し最後はお説教みたいな感じになってしまいましたが、そろそろ実際にオートキャド(AutoCAD)を使ってみましょう、という話でした。
次回のカテゴリからは、まず作図系の機能を実際に操作してみる事にしましょう。