前回はオートキャド(AutoCAD)の文字関連設定として、文字スタイル管理の基本的な画面構成について簡単に紹介しました。
簡単におさらいをしてみると…
・まずはどの図面でも文字スタイル「Standard」が用意されている事
・同じ名前で違う設定になる可能性があるので別の文字スタイルを作成した方が良い事
などについて前回は説明しました。
自分で作図した図面の文字スタイル「Standard」ではフォントをゴシック体にしていたけれど、その図面を貼り付けた先でゴシック体ではないフォントに切り替わってしまう。
これは結構ありがちな失敗なので、出来れば別の文字スタイルを作って設定をしていく方が良いと当サイトでは考えています。
という事で、今回は文字スタイル管理画面から、新しい文字スタイルを作成するところから説明を始めてみる事にします。
まずは前回紹介した文字スタイル管理コマンドを実行して…
上図のようなダイアログBOXが表示されるので、その右上付近にある「新規作成」ボタンをクリックしましょう。
そうするとさらに上図のような「新しい文字スタイル」というダイアログBOXが表示されるので、ここで管理しやすい名前を入力します。
文字スタイルを区分して管理する理由の大半はフォントを変えるからなので、ここでは文字スタイル名でフォントが分かるように「ゴシック」という名前を付けてみました。
「ゴシック」と入力して「OK」をクリックすると、上図のようにゴシックという文字スタイルが作成されたのが分かります。
こうして文字スタイルは好きな名前でいくらでも増やす事が出来るので、色々な文字スタイルを作成して使い分けていくというやり方になります。
ただし、ここで「ゴシック」と呼ばれる文字スタイルを作成したとしても、自動的にフォントがゴシック体に変更される訳ではありません。
作成したばかりの文字スタイルがどのような設定になっているかを調べてみると…
現状では「ゴシック」という名前を付けただけで、別にフォントを色々設定した訳ではないので、ゴシック体に設定されれいるはずはありません。
まずは最初の段階として文字スタイルを作成しただけなので、この文字スタイルをこれから少し調整していく事になります。
文字スタイルで設定出来る項目がどのようなものなのかは、ダイアログBOXを見てみると何となく分かってくると思います。
・フォント
・異尺度対応とするか
・文字高さ
・上下左右反転
・幅係数
・傾斜角度
それぞれの設定項目をどのように調整していくかはこれから説明していきますが、まずはフォントの設定から。
文字スタイル管理画面の中央上部に「フォント」というカテゴリがあって、現状のフォント設定が上手のように見えています。
現状は「Arial」と呼ばれるフォントに設定されているのが上図からは読み取る事が出来ます。
この設定はもともと「Standard」で設定されているフォントです。
新しい文字スタイルを作成する際には、作成した際に設定されていた文字スタイルの設定がそのままコピーされます。
だから今回の場合フォントが「Standard」の設定と同じく「Arial」になっているんです。
「Ariel」フォントも特に変な見え方をする訳ではないので、別にそのままの設定でも図面としてはそこまで困る状況にはなりません。
しかし文字スタイル名を「ゴシック」としているので、やはりフォントはゴシック体の方がしっくりくると思います。
フォントの設定やその他の細かい設定については、次回に一通り説明していく事にしましょう。