オートキャド(AutoCAD)で作図した図面はA1サイズの用紙に印刷される事が多いですが、A3サイズに50%縮小して使われる事も意識する。
前回はそんな話を紹介しました。
作図する側としては、まずどんな用紙サイズで印刷する図面なのかを意識しておく事が重要で、その上で縮小する事も可能性としてあると考えて文字サイズの設定などをしていくと良いです。
そのあたりを考えていくと、もう自然と文字のサイズなどは決まってくるものです。
A1サイズでギリギリ読めるくらいの文字だと、残念ながらA3サイズに縮小した際には、文字が小さすぎて読む事が出来ない状態になります。
だからと言ってA1サイズで印刷した際に文字が大きすぎると、図面としては見た目が良くない状態になるので、そのあたりのバランスは結構難しいところです。
結論としては、A1サイズで印刷した際に文字高さが2.5mm~3mm程度になっていれば、A3サイズで印刷した図面で文字の高さが1.25mm~1.5mmになって何とか読めます。
文字関連の機能でも同じような話をしたかも知れませんが、やはり文字サイズのミニマムは2.5mm程度になるのではないかと思います。
さて、印刷する用紙サイズや文字サイズについての話はこのくらいにしておき…
今回はオートキャド(AutoCAD)で作図した図面を印刷する際の、最も重要な要素である「色」について考えてみることにしましょう。
オートキャド(AutoCAD)で作図した図面を印刷する際に、その要素がどんな色になっているかが重要な要素になってきます。
色? と思われるかも知れませんが、例えば線分がどの色で作図されているか、という設定が印刷では重要になってくるんです。
図面を印刷する際には、それぞれの要素が何色なのかによって以下の設定が変わってくるんです。
・どの程度の太さで印刷するか
・カラー印刷するか白黒印刷するか
他にも設定出来る項目は色々とありますが、印刷結果を左右する項目は「どんな太さで印刷するのか、そしてカラーなのかモノクロなのか」に尽きます。
こうした設定を各色ごとに細かく調整していく事によって、綺麗にメリハリがある図面を印刷する事が出来るんです。
オートキャド(AutoCAD)で作図をする際には、色の設定というのは単純に「画面上で見やすいかどうか」が気になる程度です。
しかし作図した図面を印刷する事を考えると、その色が画面上で見やすいかどうかよりも、どんな太さ設定で印刷するのかが重要になってきます。
もちろん画面上で見やすい色である事も重要なので、そこを無視した設定にするのは非効率的ではありますが…
やはり最終的に印刷した結果が図面としての評価になります。
それぞれの要素をどんな色に設定するのか、そしてその色をどんな設定で印刷するのか、という部分が重要になってくるのは当然のことだと思います。
図面を表現する基本的なルールは以下のようなものがあります。
・断面線は太く表現
・見え掛かり線は細めに表現
・芯など実際に存在しない線は細い線で表現
・文字は太すぎると読みにくいので注意
こうした基本ルールは完全に決まっているルールという訳ではありません。
でも、これらの要素を意識しながら設定をしていくと、印刷した結果はかなり美しくなって読みやすい図面が完成することに。
それぞれの色をどのように印刷するのか、という設定を保存しているのが「印刷スタイル」と呼ばれるファイルになります。
印刷スタイルについては次回に詳しく説明をしていく事にします。